蛸旅Ⅰ パーティチャット④ 夢交流編

マリちゃん👠 2章


マリ👠&クローチェ🎼

🎼「…………さ、さむぅい…………」
👠「うう~、寒いよねぇ……北の方に来るともっと寒いんだね。ナーティバは、というかコーストランドはあったかい所だから、私もこの寒さは厳しいや。……クロちゃん震えてるよ、大丈夫?」
🎼「だいじょばにゃい!!!!」
👠「うん、元気だけど大丈夫じゃないね。何か温まるものでも仕入れた方が良いかな……あ、良い事思い付いた! クロちゃん、踊ろう!」
🎼「え、今? この雪の中……?」
👠「身体を動かしてたら温かくなるんじゃないかな~って! はい手を繋いで、まずは右足から! ワン、トゥ、スリー……」
🎼「う、うん……右、左、トン、トン……回る?」
👠「回って、小さく、大きく! 軽やかに! 笑顔いっぱい、楽しくダンス!」
🎼「笑って~楽しく! トン、トトン、くるっとターン!」
👠「ふふふ……!」
🎼「あはは……!」
👠「………………いや、寒いね」
🎼「もうむり…………」
👠「あっ! クロちゃんの意識が! そうだスープ、あったかいスープ飲みに行こう!? 寝ないでクロちゃん起きて~っ!!」


マリちゃん👠 3章


マリ👠&クローチェ🎼

👠「──ふう、やっと整理し終わった。ついつい書きすぎちゃった詩、こんなに有るとは思わなかったな」
🎼「ねぇねぇマリ姉、このフレーズなんだけど……」
👠「うん? どれどれ?」
🎼「このメロディに合うのを考えてたんだけど、なかなかイイ感じのが決まらなくってさ。女の子の気持ちの表現をしたくて……良かったら使わせてほしいんだけど、ダメ?」
👠「もちろん良いよ~! 使って使って! ……ふむふむ、この歌は恋する女の子の歌なんだね。想い人への切ない気持ちだけじゃなく、振り向いてもらえるように努力しようとしてるんだ。頑張って頑張って、告白の準備もして挑みに行くんだから、って意気込んで……うん、背中を押せるような歌になってて良いと思う」
🎼「へへ、そっかな。応援出来る歌になってたら良いなぁ」
👠「良いよね~恋する女の子の歌! 私もよく書いちゃう! 恋愛小説で描かれてるようなロマンチックな恋も、自分がするならこういう感じが良いなって憧れる恋も、沢山書いてみたくなるというか……クロちゃんもそういう経験有る?」
🎼「憧れかぁ。ん~、わたしはまだ恋の憧れは分かんないかな……こういうシチュエーション好きだな、っていうのを書いてるかも。もしいつか恋をしたら、その人の事ばっか考えて書きまくっちゃうのかもしれないけどね」
👠「うんうん、分かる……好きって言いたいけど伝えられないから、詩にして発散させよう! みたいになりそうだよ。それもそれで、恋の醍醐味なのかもしれないけど。……ねぇ、折角だし一緒に曲作りしない? クロちゃんにメロディ付けてほしい! 確かさっき、この辺りに~……有った! これとか使えそうじゃない!?」
🎼「おお~! イイ感じのフレーズがいっぱい! 良いね、やろやろ!! ……あ、でも」
👠「ん?」
🎼「片付けたの、またぐしゃぐしゃになってるけど」
👠「…………これは、また後で整理するから。大丈夫、大丈夫」
🎼「それ、本当にだいじょぶ……?」


コストマリーちゃん👠 4章


コストマリー👠&クローチェ🎼

🎼「マリ姉、本当にお姉ちゃんだったね」
👠「まさか実年齢が4歳も上だったとはね~……大丈夫かな、年齢詐称の旅芸人とか言われちゃったりしないかな? 指差されて笑われない!?」
🎼「だいじょぶだって、誰も突っ込まないよそんなの。たとえ年齢がどうたら言われたって、マリ姉が元気で明るくて、皆から好かれてる人だってのは変わらないんだからさ」
👠「……クロちゃんも私の事、好きでいてくれてる?」
🎼「ふふん、だからマリ姉って呼んでるんだよ」
👠「そっか、良かったぁ……! 私もクロちゃんの事、本当の妹みたいに思ってるよ! 歌ったり踊ったりもそうだし、雰囲気や似てる所も沢山有るなぁって。ナーティバに帰ったら、実は生き別れの妹が居たんだよね~って両親に報告してみても良いくらい」
🎼「あっは、腰抜かさないかな? お父さんとお母さん」
👠「なんてね、冗談だけど。でも、本当に……この旅で、皆の事が大好きになったんだ。センセ、ロゼちゃん、オルさん、ハンちゃん、テリオンくん、トレサちゃん、オフィちゃん、アーフェンくん、クロちゃん……皆と出会えて良かった。大切な人達が出来たよって、報告したいの」
🎼「マリ姉……」
👠「此処もね、綺麗にしたいなって思ってる。私が、コストマリー・アルムが生まれて育った、セントリリー……今は誰も居なくて、荒れちゃってる所も多いけど。お墓を立てて、人を沢山呼べるようにして、両親を連れて遊びに来れるような場所に出来たら良いなぁって」
🎼「わたしも手伝うよ。直すのも、作るのも。人手を呼ぶのだってまっかせといて! どんどん勧誘して、お手伝いさんだらけにしちゃうから!」
👠「ふふ、頼もしいな! その時はよろしくね!」
🎼「うん! ……わたしもそのうち、皆を連れてお墓参りに行きたい。たっくさんの大好きが出来たよって、お父さんとお母さんに伝えに」
👠「一緒に行こうね」
🎼「ん、一緒にね」


4章後 酒場チャット


そういうとこだよ📖👠🎼

📖「ご両親の墓参りに行くのは構わないのだが、本当に二人だけで?」
👠「うん。此処からならそう遠くはないし、わざわざ皆に来てもらうのも悪いしさ。泊まれる場所もまだ出来てないから、来てもらってもテント泊になっちゃうじゃない?」
🎼「ふわふわベッドでゆっくり休んでてよ。だいじょぶ、わたしとマリ姉の早足でさっさか行って来るから」
📖「だが……二人だけというのは心配だ。あの辺りは強い魔物が出る事も有る。いくらキミ達の足が速いといっても、毎度逃げられるとは限らないじゃないか」
🎼「わたしが学者、マリ姉が歌姫で、ドーンッ! と倒せるよ! この前サイラス先生も良い魔法だって褒めてくれたじゃん」
👠「そうそう。センセ、そんなに心配しなくても何も起きないってば。ちょっと行ってすぐ帰って来るよ。私達、そんなに弱そうに見える?」
📖「……いや、キミ達の事は戦いも含めて信頼しているとも。キミ達の軽やかな動きで戦局を変えてくれた場面は幾度も有った。動けずにいた私の代わりに、前に立ってくれていた事も」
👠「だったら──」
📖「──それでも、心配なんだ。私はキミ達をとても大切に思っている。怪我でもしたら、何かが起きてしまったら……居ても立ってもいられなくなってしまう程に、愛おしく想っているのだよ。マリ君、クローチェ君」
🎼「……せんせ」
👠「センセ……」
🎼「…………や、うん、ええと……サイラス先生、そういうとこだよ」
📖「……何がだい?」
👠「いや、うん……心配してくれるのも、大切に想ってくれてるのも、嬉しいよ。でもちょっと、過保護すぎ、じゃない? 元々私達、一人でも出歩いてたんだし?」
🎼「怪我なんてしないよ、バッチリ強くなった!」
📖「…………。……うむ、やはり私も同行しよう」
👠「えっ?」
📖「そうした慢心が、万が一の事態を引き寄せてしまう事だって有るんだ。美しい女性が二人だけで辺鄙な場に赴くのを見た男が、邪な考えを抱いてしまうかもしれない懸念は捨て置けない。大丈夫だ、ご両親への挨拶をしている間は少し離れた所で待っているし、道中も私の事は空気のように思ってくれ」
🎼「いやいやいやいや、存在感有りすぎて全っ然空気なんかにはならないから!」
👠「空気どころか必須酸素っていうか! 甘えちゃうからダメっていうか!」
📖「甘えてくれるのであれば、是非とも遠慮なく甘え倒してほしいのだがね」
👠「だ、だからぁ……!」
🎼「もぉ~、先生が折れてくれないと行く前に日が暮れちゃうってばぁ~……!」


女子会議👠🎼🌹💰⛪🏹

🎼「──という訳で! 第1回"サイラス先生とマリ姉をイチャつかせよう会議"を始めます! 何か良い案が有ればどんどん言っちゃって~!」
🌹「さっさと押し倒しちゃいなさいよ」
👠「ロゼちゃんん!? というか、これ何? え? 皆でごはん行こうって言うから来たのに、いきなりおかしな会議が始まったんだけど???」
💰「二人がなかなか進展しないから、こっちだってモダモダしちゃうのよね! やっとくっついたのかぁ~と思ってたら全然変わってなくない!? なやり取りなんだもの」
🎼「本当にくっついた? ってくらいのんびりカップル……なので、会議です」
👠「いやいやいや、キリッと顔して会議とか言われても???」
「全く進展が無い訳ではなさそうですけどね。お二人とも、これまでよりも多くの時間を一緒に過ごされていますし、手を繋いで歩いてる事も有りますから」
💰「でも、仲間や友達としての関係でも出来る事じゃない? もっと、こうさぁ……んん、分かんないけど、大人っぽい恋愛をさぁ……」
🌹「だから押し倒しちゃえば解決するのよ」
👠「ロゼちゃんは一旦そこから離れよう!? も~っ、皆が心配してくれてるのは有り難いけど、私とセンセはそういう感じのはやらないっていうか、センセがそんな感じじゃあないんだから……!」
🎼「サイラス先生がにぶちん大魔王なのは知ってる。よ~~~く知ってる。でもさ……もっとイチャイチャしてみたい気持ち、有るでしょ?」
👠「そ、それは…………な、無くは、ないけど……センセが好きになってくれた、恋人になれたってだけで、十分満足してるし……」
💰「……マリさん、先生には言わないと伝わらないよ?」
🌹「ストレートに、回りくどくもなく、しっかりとね。照れてしまう気持ちも分からなくはないけれど、要望を言わずにいたらずっとこのまま平行線なんじゃないかしら。言わないでいよう、って我慢していたから、告白するのだってズルズルと長引いてしまったのだし」
👠「う、う~ん……でも本当に、これといって具体的な何かが有る訳じゃないんだ。一緒に居られたら、二人でお話出来たら、楽しいし嬉しい。これ以上を求めるのは、センセにも悪いっていうか……」
「マリさん……もう諦めようとしなくて、良いんですよ。サイラスさんは、あなたの全てをしっかりと受け止めてくれる人だと思います。ああしたい、こうしてほしい……恋人からそれらを伝えられる方も、きっと嬉しいのではないでしょうか」
👠「……そう、かなぁ」
💰「そうだよ。先生なら絶対、喜んで、って応えてくれると思うわ」
👠「…………うん」
🎼「……ふ~む……マリ姉が特にしてほしい事は思い付かないっていうなら、しょうがないのかなとも思うけど。そんじゃあ、サイラス先生を焚き付けに行くしかないよね」
👠「……へっ?」
🎼「彼女にこういう事したら喜ぶよ~っていうのをアレコレ吹き込んで! 学んでもらって! さぁマリ姉のとこに突撃だ~ってしてもらうしかない! よし!!」
🌹「男を見せてきなさい、って背中を押してあげるのね。良いと思う、面白くて」
👠「待って!? どうしてそうなるの!? センセから来られたら心臓破裂しちゃうからダメだって~!」
💰「マリさん、女は度胸よ! 当たっても砕けないのはもう分かってるんだし、遠慮なく好きにされちゃってきて!」
「もし気絶されてしまっても介抱しますから、どうぞ心ゆくまでお二人の時間を楽しんでくださいね……!」
👠「おかしい!! そうじゃないよ皆!! しないでいいよ大丈夫だよって言ってるんだよ~!? ねぇハンちゃん皆が怖い! 助けてハンちゃん~っ!!」
🎼「そうだハンイットはどうすれば良いと思う!? 狙った獲物は逃さず仕留めに行けば良い、ってズバッと鋭いやつでも良いよ!」
🏹「ん……わたしか? いや、わたしは恋愛の話はよく分からないんだが……あなた達の賑やかなやり取りを見ているのが面白いから、何も言わず見守っていようと思う」
👠「この場に誰も味方居なかった……っ!!!!」
🌹(……まぁでも、サイラスって認識すれば止まらない感じは有りそうだから。彼の方からどんどんマリに触れていくようになるのも、時間の問題だとは思うけどね)